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GA4の基本と初期設定を確認しよう
Googleアナリティクスとは、Googleが提供する無料で利用できるアクセス解析ツールで、サイトに設置することで訪問したユーザーの情報を取得・分析することができるようになるツールでしたね。
このカリキュラムでは、Googleアナリティクス(以降GA)はGA4を指す内容として解説を進行します。
ユニバーサルアナリティクス(以降UA)との変更については随時補足で案内していますので、UAを利用したことがある方はそちらも参考にしてみてください。
これからGAに触れる方は、旧版であるUAの仕様は関係ないかもしれませんが、UAに馴染みが深いクライアントさんはたくさんいると思うので、ざっくりとでも押さえておきましょう!
GA4のアカウント構造
GA4のアカウントは、以下の要素で構成されています!
- アカウント
- プロパティ
- (データストリーム-Web・iOSアプリ・Androidアプリ)
UAと異なる点:ビュー
Googleアナリティクス基本用語
UAにあったビューの概念はGA4ではなくなりました。
基本用語の確認をしていきましょう!
UAから概念が変わっているのものもあるので注意してください!
ページビュー数(PV・表示回数)
PVは文字通りユーザーがページを閲覧した数です。
例えばランディングページに来訪したユーザーが、「ランディングページ」→「フォームページ」→「サンクスページ」と遷移した場合には、3PVとなります。
現場ではページビューという表現が馴染み深いですが、GA4上では「表示回数」と表記されることもあります。
ユーザー数
サイトに訪れたユーザーの数を表します。
ただし、たとえ同一人物でもPCからのアクセスや携帯からのアクセスといった端末別、閲覧ブラウザ別、シークレットブラウザ機能などの要素によって、一人のユーザーとしてカウントできずに新規カウントとして扱ってしまうこともあるので完全ではありません。
セッション
セッションはユーザーのサイト訪問数です。ユーザーがサイトに来訪してから離脱するまでを1セッションとしてカウントします。
ユーザーがサイトに訪問し数ページ閲覧したあと、翌日など一定時間以上※間をあけて再訪問した際に、2セッションというカウントとなります。
セッションの滞在時間(平均エンゲージメント時間)
文字通りセッションごとのサイトに滞在した時間を表す内容で、GA4では「平均エンゲージメント時間」という概念で表されます。
計測形式は「イベント」に統一
また、計測の仕方も大きく変わりました。
UAでの計測は、基本的に「ページビュー」で計測をしており、加えて「イベント」「Eコマース」「カスタムディメンション」と、それぞれの形式で複合的にデータを集計していましたが、GA4では全て統一の計測形式、「イベント」として計測する仕様になっています。(※ユーザー単位のカスタムディメンションのみユーザープロパティ形式)
「初回訪問」→「セッションの開始」→「ページビュー」→「クリック」→「ページビュー」→「クリック」→「コンバージョン」といったように、様々なタイプのイベントが連続して発生していく流れをWeb上のユーザーの動きとして計測します。
この2つの変更の背景として、ビジネスにおけるデータ活用の重要性が高まっていることが挙げられます。
より柔軟でユーザーのWeb上の動きをを捉えられる計測形式に変更になった分、レポートの種類に関しては以前よりユーザー側に委ねられた(カスタマイズをしてね!が前提)形になっているので、大まかなこの動きを把握しておきましょう!
GA4の導入をしよう!
分かるところは省略
データ保持期間の設定
まず最初にデータ保持期間の設定をしておきましょう!
GA4側でユーザー単位のデータ保持期間が決まっています。この設定期間を超えたデータは一部のレポートで確認をすることができない仕様になっています。重要な設定なのでプロパティを作成した際は必ず設定しましょう!
デフォルトで2か月に設定されているので14か月に変更しておきましょう。(設定できる最大期間)
設定画面を開き、プロパティ欄から「データ設定>データ保持」を選択、
「イベントデータの保持」を14か月に変更して、保存をします。

GA4のイベントを確認しよう
前回の講座ではGA4は全てイベント形式でデータが計測される事を確認しましたが、GA4におけるイベントの形式とは何でしょうか?
GA4におけるイベントは以下の要素で構成されています!
- イベント名
- イベントパラメータ
- パラメータの値

このように、ひとつのイベントに対し複数のイベントパラメータとパラメータに対する値が入る形でイベントは構成されています。
イベント名は「どんなアクションが発生したか?」であり、イベントパラメータはそれを補足する情報です!
上記のイベント「page_view」は、Googleから流入し(page_refferrerの値)、sample.comのcompanyページ上で発生(page_locationの値)したという、ページビューイベントを表しています。※その他パラメータは
イベント名
上記の「page_view」イベントを見るとイメージできるかと思いますが、名前によってどんなイベントなのかを表します!
イベント名の付け方には、以下の3種類が存在します!
- GA4で自動収集されるイベント(自動収集イベント)
- カスタムイベント
- 推奨イベント
簡単に言うと、
①→GAで自動で収集するイベント
②→自社でカスタムして作成するイベント
③→収集には設定が必要だが、GA側で「こんなイベントあるよね」と定義されているイベント
という形です!ひとつづつ見ていきましょう!
自動収集イベント
GA4で自動的に計測されるイベントで、代表的なイベントは以下のものがあります。
【主な自動収集イベント】
・page_view:ページが読み込まれた際に計測されるイベント
・first_visit:ユーザーが初回訪問の際に計測されるイベント
・session_start:セッション開始時に計測されるイベント
・click:リンクをクリックした際に計測されるイベント
・scroll:ページの90%までスクロールした場合に発生するイベント
カスタムイベント
カスタムイベントとは、自動で収集されるイベントと推奨イベント以外で自ら作成するイベントです。
イベント名から付随するパラメータまでを設定し、特定条件で発生するイベントとして計測することができます!
例えば「キャンペーンページを閲覧したページビューイベント」として条件を指定することで「campaign_page_view」というようなイベントを作成できます。
推奨イベント
推奨イベントとは、状況に応じて設定することがGoogleによって推奨されているイベントです。
カスタムイベントはユーザーが任意で作成するため、それがどんなイベントであるかをGA側が判断することができませんが、推奨イベントとして設定するとどんなイベントであるかを判断できるため、GA4の売りの一つでもある機械学習面で効果を発揮すると想定されてます。
ですが、現状大きな効果の事例も少なく、未だ開発中である側面があり、今のところ無理に実装するというよりかは、必要に応じて対応していくスタンスで問題ないという所です。
推奨イベントは以下のようなものがあり、設定方法は推奨イベントと同義のイベントをGoogleが推奨するイベント名で実装する形です。
主な推奨イベント】
・login:ユーザーがログインした時
・purchace:ユーザーが商品を購入した時
・view_item:ユーザーが商品情報を閲覧した時
例えばユーザーのログインを計測したい場合に「user_login」というイベント名で実装すると、それはカスタムイベントとして計測されますが、「login」というイベント名で実装するとGAは推奨イベントとして計測します。
もし分析対象のサイトで計測したい・またはできる要素が、推奨イベントにラインナップされているものは推奨イベント名で設定していきましょう!
※設定には開発またはGTMを通じての実装が必要です。
イベントパラメータと値
Webに関する業務では、パラメータという言葉が多く登場しますが、パラメータとは変数、つまり状況に応じて変わる値のことです。
GA4の各イベントには、様々な形式のパラメータとその値(変数)が付随することで、そのイベントの詳細情報を補足していきます。
パラメータはそのイベント(自動収集イベント)ごとにデフォルトで収集しているパラメータと、カスタムパラメータがあります。
ちなみに、以下のパラメータは、カスタムイベントを含む全てのイベントに対しデフォルトで付随するパラメータです!
【全てのイベントに含まれるパラメータ】
・language:言語
・page_location:現在のページURL
・page_referrer:現在のページの前のURL(流入元/外部・内部問わず)
・page_title:現在のページタイトル
・screen_resolution:画面解像度
程例にも出した「page_location」のパラメータは全てのイベントに対して、どのページ(変数)で発生したイベントなのかを表しています。
カスタムイベント&コンバージョンを設定しよう
イベントの構造を確認したところで、カスタムイベントとコンバージョンの設定をしていきましょう!
GA4のコンバージョン設定は、全てイベントが対象になります。
特定のイベントをコンバージョンとしてマークする(スイッチをONにする)だけでOKです。

コンバージョン設定したいイベントをマークする
そのため、コンバージョンとして設定するためのイベントをカスタムイベントで実装していきましょう!
カスタムイベントの作成
今回は、サンクスページに到達した時にコンバージョン設定とする場合として、まずは「サンクスページ到達」のカスタムイベントを作成します。
カスタムイベントの実装にもいくつか選択肢がありますが、一番簡単なのが、既に実装されているイベントをベースに条件を指定することで新規のカスタムイベントとして作成する方法です。
それでは実際の管理画面を見ながらやっていきましょう!
サイドバーのメニューより「設定」を選択し、「イベント(初期位置)」メニューから「イベントを作成」を選択します。

リアルタイムレポートでの確認
翌日以降でも表示されていない場合、自らそのイベントを発生させてリアルタイムレポートで確認することができます。きちんとイベントが計測されているか確認してみましょう!
