本書は脳内で起こるUX(体験)の構成要素を、認知科学の観点から紐解いた後、より良いUXを追求していく実践書です。要点を絞って書き残していきます。
■背景
UXについてもっと深く知りたいと前述しましたが、正確にはインタラクションにまつわるUXを深く学びたいと思いました。
そのヒントが本書にあるのではと期待して購入しました。
■UX(体験)という出来事
私たちが「体験」として物事を意識するまでに、脳内では様々なプロセスが実行されているようです。
本書では具体的に6つに分け、視野、空間認識、記憶、言語、意思決定、感情を紹介されています。
上記が体験の本当の正体を示す要素との事です。
■空間認識
・人間の脳の大部分は空間的な概念の形成に使われている
・脳の空間認識は現実世界でも仮想世界(Web)の中でも働いている
→そのためWebサイトでも現在地、目的地、目的への到達方法、移動の仕方が明確かつ分かりやすいのが重要
■記憶
・脳は目に見えた物を単純に解釈するのでなく、固定概念や経験、記憶を頼りに判断している
→Webサイトやアプリの場合過去に似たアプリを使用した記憶を頼りに空間認識などを判断している
■現実世界でも仮想世界(Web)の違い
本書で一番面白いなと感じたのがここでした。
・現実世界では、物に触れ動かす際、遅延なく反応が起こります。なので脳は仮想世界の中で何かを選択、クリックした時に自然と反応を期待しているそうです。
・例えばクリックしたのに反応がない、と言った時に脳は自然の反応として困惑に陥るそうです。
■まとめ
インタラクションにまつわるUXを期待した収穫としては、脳は現実世界同様、仮想世界(Web)でも自身のアクションの反応を自然と求めているという発見が収穫になりました!
UXを追求していくと自然と脳や知覚などの話になってくるのかなと疑問を持ったことも前進となりました。